合併症対応

長い付き合いとなる人工透析。透析療法を安全に長く続けるためには、合併症を起こさないよう気をつけることが重要になってきます。ここでは、合併症を起こさないようサポートしてくれるクリニックについてご紹介。併せて、人工透析で気をつけたい合併症について詳しく解説していきます。

【東京版】合併症を起こさないようサポートしてくれる人工透析クリニック情報

透析療法は腎臓の機能を完全に代行することができません。それによって起こりうる合併症をできるだけ発症させないよう、このサイトに掲載しているクリニックのなかから、駅から徒歩3分圏内でアクセスができ、事前に合併症を防ぐ取り組みであろう栄養指導を行なっており、シャント超音波検査もしくはエコー検査に対応している施設を透析開始時間の遅い順にご紹介します。(2021年8月時点)仕事終わりに通う方は参考にしてください。

渋谷笹塚HDクリニック

渋谷笹塚HDクリニック公式HPキャプチャ

引用元:渋谷笹塚HDクリニック公式HP
(http://sasazuka-clinic.jp/)

オンラインHDFに加え、丁寧なフットケアや栄養指導で合併症を予防

循環器を専門として、幅広い透析治療を提供する渋谷笹塚HDクリニック。全台がオンラインHDFに対応しており、夜間透析や在宅透析も利用できます。透析中は無料でテレビやWi-Fi環境が使えるほか、映画やインターネットコンテンツ配信なども見られるので、ゆったりと過ごしながら透析したい方にぴったりです。

合併症対策としては、専門の研修を受けた看護師によるフットケアや、管理栄養士が実施する栄養指導などが代表的。CTやMRIなどの検査が必要な場合は専門機関への紹介もありますから、適切な状態で透析治療を受けられるでしょう。

透析液の水質にもこだわり、万が一血圧低下等を引き起こした際、迅速にショック体位へ移行できる透析専用リクライニングチェアを採用するなど、様々な面で気を配っています。笹塚駅から徒歩1分と、アクセスしやすい立地も魅力。

透析開始時間(最終) 18:30(月・水・金)

渋谷笹塚HDクリニックの医院情報

住所 東京都渋谷区笹塚1-30-3 ビラージュ笹塚Ⅲ 4階
アクセス 京王線「笹塚駅」より徒歩1分
診療時間 8:30~14:30/14:00〜23:00(月~土、午後診療は月・水・金のみ)
電話番号 03-5738-1501

新宿石川クリニック

新宿石川クリニック公式HPキャプチャ

引用元:新宿石川クリニック公式HP
(https://ishikawa-hp.com/shinjuku/)

栄養指導からバスキュラーアクセスまで、手厚い合併症対策が可能

新宿駅西口から徒歩1~2分程度のところにあり、月曜から土曜まで夜間透析に対応している新宿石川クリニック。幅広い診療科目を取り扱う医院ならではの強みから、腎臓内科の受診や各種検査、バスキュラーアクセス、医療相談などを一貫して手掛けています。

数多くの専門医が在籍し、新宿で30年のノウハウを誇るクリニックという安心感もさながら、74床と充実した透析ベッドや、備え付けの個人用テレビ、Wi-Fiといった設備面も魅力です。病衣も貸し出しOKとのことなので、手ぶらで透析治療に足を運ぶこともできるでしょう。

合併症対策としては、まず管理栄養士による栄養指導を実施。新宿石川クリニックには専門の栄養管理室もあるため、食生活に関するしっかりとしたサポートが受けられます。また、エコー検査やシャント超音波検査などのバスキュラーアクセスも行っており、リスク管理に力を入れていることが窺えます。

透析開始時間(最終) ~18時(月~土)

新宿石川クリニックの医院情報

住所 東京都 新宿区 西新宿 1-7-1 松岡セントラルビル6・7階
アクセス JR各沿線「新宿駅」西口から徒歩1~2分
診療時間 8:30~22:00(月~土)※受付時間は午前8:30~10:30/午後14:30~18:00
電話番号 03-3340-1751

東京ネフロクリニック

東京ネフロクリニック公式HPキャプチャ

引用元:東京ネフロクリニック公式HP
(https://tokyo-nephro-clinic.com/)

シャントエコー検査やフットケア、栄養指導など手厚く実施

東京メトロ南北線「駒込駅」5番出口を出てすぐのところにある東京ネフロクリニック。駅直結なので雨の日でも影響を受けることなく、ストレスフリーに通院できます。月・水・金・土は夜間透析にも対応しており、仕事帰りの利用にも便利です。

合併症対策としては、まず全台オンラインHDFに対応。定期的なシャントエコー検査を行っているほか、丁寧なフットケア、管理栄養士による栄養指導も受けられます。腎移植に関しても専門医への相談とアフターフォローが可能とのことで、様々な患者さんのニーズに応えてくれるクリニックだと言えるでしょう。

また、院内はWi-Fiが完備されているため、透析中も問題なく仕事やネットサーフィン、ネットショッピングなど充実した時間を過ごすことが可能です。

透析開始時間(最終) ~18:00(月・水・金)

東京ネフロクリニックの医院情報

住所 東京都豊島区駒込3-3-19 ORCHID PLACE 7F・8F
アクセス 東京メトロ南北線「駒込駅」5番出口すぐ
診療時間 8:30~14:00(月~土)/14:00~22:00(月・水・金・土)
電話番号 03-3949-5801

品川ガーデンクリニック

品川ガーデンクリニック公式HPキャプチャ

引用元:品川ガーデンクリニック公式HP
(https://www.gardenclinic.org/)

3種類の透析に対応し、オンラインHDF&栄養指導を実施

品川ガーデンクリニックは、複数の最寄駅から徒歩2分とアクセス良好な内科・泌尿器科。都内はもちろん神奈川や千葉、埼玉、静岡などからも通院可能なので、近隣県の方も検討しやすい医院です。

人工透析は通院血液透析、在宅血液透析、腹膜透析の3種類を用意。月・水・金は23時までの夜間透析にも対応しているため、仕事と両立したい場合でも心強いと言えるでしょう。24時間365日対応の電話相談や送迎サービスなど、手厚いサポートも魅力です。

また、合併症対策としては全台オンラインHDFが可能で、管理栄養士による栄養指導も受けられます。ライフスタイルに合わせたアドバイスをしてもらえますから、何か不安やお悩みがある方はお気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

透析開始時間(最終) HP記載なし

品川ガーデンクリニックの医院情報

住所 東京都品川区大崎1-20-3 イマス大崎ビル2階
アクセス JR山手線、埼京線、新宿湘南ライン「大崎駅」より徒歩2分
診療時間 8:00~23:00(月・水・金)、8:00~15:00(火・木・土)
電話番号 03-3779-4970

長く続けるために知っていきたい!合併症とは

透析治療において、予防や対策が必要とされる合併症。しかし、何らかのトラブルであるということは分かっていても、具体的にどのような症状が表れるかは詳しく知らない、という方もいるのではないでしょうか。

合併症には大きく分けて「短期的合併症」と「長期的合併症」が存在し、それぞれに以下のような違いがあります。

  • 短期的合併症:透析が直接的な原因となり、身体が慣れていないために起こるもの
  • 長期的合併症:長きにわたり透析治療を続けることで、徐々に現れてくるもの

代表的な短期的合併症

短期的合併症としてよく言われるのが、高血圧を伴う「透析不均衡症候群」ですが、透析開始直後だと逆に低血圧が問題となることもあるようです。

1)透析不均衡症候群

透析導入時に起こりやすく、血液透析によることが多いとされるのが「透析不均衡症候群」。これは透析で急激に老廃物や水分を除去していくうちに、一般的に排出されにくいと言われる脳や細胞内の老廃物との間に温度差が生まれ、体内がアンバランスになることで様々な症状を引き起こすものです。

症状としては頭痛や嘔吐、吐き気、透析中に生じる血圧低下、足がつるなど。特に血圧低下や足の異常などは身体が慣れた後も気を付けなければなりません。

【主な予防策】水分やたんぱく質、塩分を控えて無理のない透析を行う

2)低血圧

透析不均衡症候群をはじめ、短期的合併症の場合は一般的に高血圧になりやすいと言われていますが、血液量の減少により心臓や血管の対応がうまくいかなくなると逆に「低血圧」になることも。こちらも頭痛や吐き気、あくび、動悸、冷や汗などが現れたら注意しておきましょう。

【主な予防策】透析開始前に医師が強心剤や血圧を下げる薬を処方することもある

代表的な長期的合併症

透析治療は腎臓の機能を補うものですが、完全にその役割を果たせるわけではありません。長年の透析治療により身体の機能に異常が生じると、以下のような長期的合併症を引き起こす恐れもあります。

1)脳血管障害

透析患者は高血圧との関連ゆえに、動脈硬化が起こると比較的進行が速いとされています。その結果脳の血管が詰まって脳梗塞を引き起こしたり、血管が破れて脳出血に至ったりする恐れもあると言われているのです。手足のしびれや呂律がおかしいといった異常が目立ち始めたら、すぐに医師に相談しましょう。

【主な予防策】栄養指導や食事療法により、体重や血圧の変化を防ぐ

2)心不全

高血圧状態が続くと「心不全」のリスクも上がります。体重の増加が激しい場合にも起こりやすいとされ、症状としては息切れやむくみ、呼吸困難などが挙げられるでしょう。また、リンの過剰摂取により心臓の弁が石灰化する心臓弁膜症が生じると、そこから心不全に発展してしまう恐れも。心臓の異常は万が一悪化すると死に直結しかねませんから、早めに対処することが大切です。

【主な予防策】水分や塩分、ミネラルなどの摂取量に気を配り、血圧のコントロールを図る

3)高リン血症

透析が腎臓の役割を果たす上でどうしても難しいのが、効率のよいミネラルの処理だと言われています。腎臓が健康であればミネラルの中にあるリンも効率よく輩出できるのですが、うまくいかないと血液中に溜まっていくのです。これを高リン血症と呼び、カルシウムと結合すると動脈硬化の原因になると言われています。また、リン濃度が高まると副甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、骨が脆くなることも。

【主な予防策】食事療法によってリンの摂取をコントロールする

4)高カリウム血症

リンと同じように、血液中に蓄積しやすいものとしてはカリウムも挙げられます。高カリウム血症になると手足や口のしびれが起こったり、味覚や知覚の異常、脱力感などが症状として出てきたりすることがあり、最終的には不整脈や心停止に至る恐れもあるというから恐ろしいものです。カリウムは野菜や果物に豊富に含まれている栄養素なので、食べ過ぎないよう気を付けましょう。

【主な予防策】野菜や果物の摂取に気を配る

5)骨障害

腎臓は、カルシウムの吸収に関しても大事な役割を果たしています。カルシウムが足りなくなると身体はどうするか、というと、何と骨に蓄積されたカルシウムを放出してカルシウム濃度を上げようとするのです。症状としては関節の痛みや変形などが挙げられ、これを骨病変と呼びます。少しでも異常を感じたら、すぐに医師の診断を受けましょう。

【主な予防策】体内のミネラルバランスに注意する、定期的に血液検査を受ける

6)貧血

腎臓が本来の働きを失うと足りなくなるものはたくさんありますが、そのうちのひとつには「エリスロポエチン」という造血ホルモンも含まれています。これが十分に分泌されなくなった結果、起こりやすいのが貧血です。立ちくらみだけでなく動悸やだるさ、倦怠感、息切れなどから分かることもあるので、注意しておくと良いでしょう。

【主な予防策】適度な運動、規則正しくバランスのよい食事

7)透析アミロイドーシス

透析治療を行う上で、排出されなければならない老廃物を十分に除去できないこともあります。中でもなかなかすっきりさせられないと言われているのが「β2ミクログロブリン」。これはたんぱく質の一種で、アミロイドという物質を生み出す力があります。アミロイドが全身の骨関節組織に沈着した結果、手根管症候群や肩関節周囲炎、破壊性脊椎症といった障害を引き起こす恐れがあるのです。この現象は透析アミロイドーシスと呼ばれ、治療法がまだ定まっていないため、万が一の場合には整形外科とも連携しながら進行を遅らせる必要が。

【主な予防策】不明(血液中のβ2-MGを減らすための取り組みを行っているクリニックも)

8)多嚢胞化萎縮腎

透析を開始してから10年以上経つと、大多数の患者が発症するとされているのがこちらの「多嚢胞化萎縮腎」。これは腎臓が働かなったことで臓器が委縮してしまうという症状で、そこに「嚢胞」と呼ばれる袋のようなものができます。自覚症状は基本的にほぼないと言われていますが、時には出血するケースもあるようですから、念のため気を付けておきたいものです。

【主な予防策】:CT検査や超音波検査により、定期的に腎臓の状態を確認する

このように、透析は患者さんにとってなくてはならないシステムではありますが、一方で注意しなければならない合併症も存在します。腎臓が上手く働かなくなると免疫力や抵抗力も低下しやすいと言われているため、摂るべき栄養はしっかり摂取し、できるだけ規則正しい生活を心がけることが大切です。